今回は、FX初心者におすすめの通貨強弱分析に最適なツールを厳選して6つ紹介します。
通貨強弱は勝つ通貨ペア選ぶ際の基本である「強い通貨を買い弱い通貨を売る」ためにとても有益な情報です。
なぜなら、通貨の強弱は上昇・下降トレンドの傾向を反映しているからです。
この記事を読み終えれば通貨強弱分析がマスターでき、より一層「勝てるFX」を実践できるようになるでしょう。
- FX初心者
- 最適な通貨強弱ツールを知りたい人
- 勝つ通貨ペアの選び方を知りたい人
- 通貨強弱分析をマスターしたい人
- 勝てるFXを実践したい人
目次
通貨強弱チャートが確認できる便利ツール6選
早速、通貨強弱チャートが確認できる便利なツールを6つ紹介します。
WEBサイト、インジケーター、アプリの3種類に分かれますので、ご自身のトレードスタイルに合わせて最適なものを取り入れてみてくださいね。
「内容はいいからとにかく早く使ってみたい!」という方は、下記の表にあるWEBサイトの中からご自身のトレードスタイルに適したものをお選びください。
トレードスタイル | おすすめツール(WEBサイト) |
---|---|
スキャルピング | OANDA、Currency Strength Chart |
デイトレード | OANDA、Currency Strength Chart |
スイングトレード | OANDA、 Mataf |
ポジション トレード | Mataf |
WEBサイト
まずは通貨強弱のチャートが見られるおすすめWEBサイトを3つ紹介します。
WEBサイトはPCでもスマホでも検索するだけでいつでもどこでも見られるので、何と言っても手軽さが魅力です。
6つもあって選べないという方は、WEBサイト1つだけでも十分と言えるほど有益な情報が得られますよ。
①OANDA「通貨の強弱チャート」
OANDA「通貨の強弱チャート」は最もメジャーな通貨強弱ツールで、スキャルピングやデイトレード、スイングトレードに適しています。
主要通貨8種類について5分毎の価格データを元に対数変化率が集計され、通貨別の相対的な強弱が算出されています。
「本日・前営業日の5分足」と「直近1ヶ月間の日足」が5分間隔で随時更新されるので、とても細かく変化率の分析が可能。特にトレンドの始まりをいち早くとらえたい短期トレーダーにとっては、打ってつけのツールと言えます。
一日に一度リセットされるため、前日終値からの変化をパッとひと目で視覚的に確認することができます。スマホで検索する際も「通貨強弱」と打ち込めばすぐに表示されるので、外出中にも手軽に活用できますね。
どれを選べば良いか迷った方は、OANDAの通貨強弱チャートを選べばまず間違いないでしょう。面倒な登録など一切不要なので、アクセスすれば今すぐ通貨強弱の情報が手に入ります。
②Currency Strength Chart
Currency Strength ChartもOANDA同様メジャーな通貨強弱ツールで、スキャルピングやデイトレードに適しています。
主要通貨8種類の「本日・前営業日の変動幅」が10分間隔で随時更新され、為替相場における通貨単体の強弱バランスをひと目で確認することができます。朝7時(夏時間は6時)を起点として、一日の相対的な強弱の変化をグラフに表しています。
デメリットをあげるとしたら、長期的な情報がない点や、OANDAに比べて更新間隔が長めである点です。
しかし、瞬間的にトレードするスキャルピングや数時間で売買するデイトレードなどの短期的なトレードの場合には、これだけでも十分な情報量と言えます。
シンプルで視覚的にわかりやすく使い勝手がよいので、多くのトレーダーに愛用されているツールです。
Currency Strength Chartをメインに使い、他のツールを補足的に使うというトレーダーもいますので、ご自身のトレードスタイルに合うかどうかまずは一度試してみてください。
スマホで検索する場合も、「通貨強弱」と打ち込めば上位に表示されるのですぐに見つかるでしょう。
③Mataf「Currency Index」
Mataf「Currency Index」は過去7年間のチャートを遡ることができるので、スイングトレードやポジショントレードなどの長期的なトレードに適しているツールです。
主要通貨8種類の「5分」「15分」「1時間」「4時間」「1日」間隔の通貨強弱をひと目で確認することができます。OANDAやCurrency Strength Chartと比べてカスタマイズ性が非常に高いので、自分好みの設定で欲しい情報をピンポイントで得ることができます。
そして何と言っても特徴的なのが、圧倒的な情報量の多さです。
Mataf(マタフ)は金融情報サイトなので、通貨強弱だけでなく各通貨のボラティリティや相関関係など、様々な情報をトレーディングツールとして提供しています。無料で得られる情報量としてはズバ抜けているので、トレードスタイルに関わらず試しに使ってみて損はないでしょう。
検索する際は「Mataf Currency Index」と打ち込むとすぐに表示されます。
「通貨強弱」と打ち込んでも上位にはなかなか表示されませんので、ご注意ください。
インジケーター
続いて、 MT4/MT5で使える通貨強弱のおすすめインジケーターを紹介します。
インジケーターのメリットは、何と言っても為替チャートと同画面に表示できるという点です。通貨強弱を相場の動きと連動させて捉えられるので、力関係が非常に把握しやすいのがポイントです。
WEBサイトやアプリに比べるとインストールが手間に感じるかもしれませんが、一度設定してしまえばずっと使えるので、試してみる価値は十分にあるでしょう。
④CCFp
CCFpは「MT4」に対応したインジケーターです。
「1分」から「1ヶ月」まで、MT4で設定した各時間足で通貨強弱が確認可能なので、様々なトレードスタイルに適しています。「長期移動平均」と「短期移動平均」を軸に変化率を合算し、通貨の強弱を算出しています。
他のツールと比べて大きなメリットと言えるのが、様々な時間足に対応している点です。例えば、長期足でまずは大きなトレンドを確認し、短期足で最適なエントリーポイントを探るという使い方ができるので、エントリーするタイミングを見つける際にとても重宝します。
為替チャートの下部に表示されるので、チャートと通貨のパワーバランスが瞬間的に判断でき、とても効率良く分析に使用することが可能です。
ダウンロードする際はインターネットの検索エンジンで「CCFp ダウンロード」と検索し、表示されたサイトからダウンロードしましょう。
⑤Absolute currency strength
Absolute currency strengthは「MT4」と「MT5」に対応したインジケーターです。
ローソク足の始値と終値の差を%化して通貨強弱を算出しており、通貨の強さを移動平均化することも可能。通貨強弱を数値とグラフで確認できるので、ボラティリティが出そうな通貨を判断するのに使い勝手の良いツールです。
必要に応じて主要通貨8種類の中から表示させる通貨を絞ることもできます。
MT5向けの通貨強弱インジケーターはまだあまり選択肢が多くないのですが、こちらのインジケーターは様々なトレードスタイルに適しているので、取り入れてみて間違いはないでしょう。
MT4やMT5の開発元であるメタクオーツ社が提供するコミュニティサイト「MQL5」からダウンロードできるので、信頼性も抜群です。
アプリ
続いて、 通貨強弱のチャートが見られるアプリを紹介します。
WEBサイトとは違った形式で表示されるので、WEBサイトと併用するのがおすすめです。
あらかじめダウンロードしておくとワンタップで情報が得られるので、利便性の高さがメリットです。
⑥Easy Currency Strength
Easy Currency Strengthは「5分」「15分」「30分」「1時間」「4時間」「1日」「1週間」「1ヶ月」における通貨強弱を棒グラフで確認することができるアプリです。
最強・最弱の通貨がピックアップして表示されるので、必要な情報が瞬時に得られます。
他のWEBサイトやインジケーターとは見た目がかなり異なるので、これが一番見やすいという方もいるかもしれません。
通貨強弱以外にも為替市場に関するカレンダーやニュースも閲覧できるので、ダウンロードしておくとFXトレードの様々な面で重宝するでしょう。
勝つ通貨ペアを選ぶ方法
ここまで通貨強弱を分析するためのおすすめツールを6つ紹介しましたが、それよりも「勝つ通貨ペアを選ぶ方法が早く知りたい!」と思っている方も多いのではないでしょうか。
冒頭でもお話しした通り、通貨強弱は上昇・下降トレンドの傾向を反映しています。
つまり、一番上昇傾向のある強い通貨と一番下降傾向のある弱い通貨の組み合わせは、ボラティリティが大きくトレンドを形成しやすいため、勝つ通貨ペアであると言えるのです。
- ボラティリティ:ボラティリティとは、価格変動の幅のことを言います。ボラティリティが大きいほど、稼げるチャンスが多くなります。
- トレンド:トレンドとは、相場が動く方向性のことを言います。トレンドをつかむことこそが、FXで勝つための大原則です。
トレンドについて基礎を知りたい方はこちらの動画をご覧ください。
そもそも、「通貨強弱」とはどんなテクニックか?
では、通貨強弱についてまだあまりよく知らないという方のために、通貨強弱を使ったテクニックについて触れていきます。
通貨強弱とは、“利益を上げやすい=勝つ通貨ペア”を選ぶ目安になるテクニックです。
通貨強弱を確認すると「強い通貨」と「弱い通貨」がひと目でわかるので、これらの通貨ペアを選べばトレードの勝率を上げられる可能性が高くなります。
トレンドの始まりをつかんで順張りでトレードをすると、そのままトレンドに乗って大きな利益を上げやすくなるのです。
ここで、通貨強弱についてわかりやすく解説された動画を紹介します。通貨強弱の基本から取引手法まで下記の内容が5分ほどでまとめられているので、ぜひご覧ください。
- 通貨強弱とは
- 通貨強弱を活かした手法
- 通貨強弱の判断方法
順張りとは、相場の流れ(トレンド)に沿って同じ方向の取引をすることを言います。反対に、相場の流れと逆方向の取引をすることを「逆張り」と言います。
初心者の場合は相場を分析しやすい順張りがおすすめなので、順張りについてよく知らないという方はこちらの動画をご覧ください。
通貨強弱ツールの活用方法・ポイント
さてここからは、通貨強弱ツールの具体的な活用方法とそのポイントを紹介します。FXで勝つためにとても有益な内容なので、ぜひご自身のトレードで実践してみてください。
「最も買われている通貨」「最も売られている通貨」のペアでトレードを行う
前述した通り、「最も買われている通貨=最強」と「最も売られている通貨=最弱」の組み合わせは、ボラティリティが大きくトレンドが出やすいためおすすめです。
ひとつ例を見てみましょう。
上記の画面下部にある通貨強弱グラフでは、一番外側にある赤茶色の線が日本円(JPY)、反対側の外側にある水色の線がニュージーランドドル(NZD)を示しています。
JPYが最強から最弱へ、NZDが最弱から最強へ入れ替わっているので、為替チャートもNZDが下落傾向から上昇傾向へチェンジしています。このようにNZドルが強く日本円が弱い場合は「NZドル高円安」の傾向があるため、NZドルが上昇していくことを意味しています。
通貨強弱 | 通貨の価値 |
---|---|
NZドルが強い場合 | NZドル高傾向 |
円が弱い場合 | 円安傾向 |
このようなタイミングで「買い」エントリーをすると、勝てる可能性が高くなります。
さらに、この強弱の状態が長く続けば続くほど相場は上昇し続け、それに伴い利益も大きくなるのです。強弱の差が大きければ大きいほどトレンド発生の可能性が高くなるため、最強/最弱ペアでの順張り手法が最も大きく稼げる可能性が高いと言えます。
ただし、最強/最弱の通貨ペアの組合せが強すぎる場合は反発する可能性もあるため、その時の状況に応じて「2番目に強い通貨と2番目に弱い通貨」との組合せが適している場合もあります。
中~長期スパンでポジションを持つのがおすすめ
通貨強弱はファンダメンタルズ要因で発生することが多いので、中〜長期スパンで見ていくのがおすすめです。短い足のトレードではブレが発生しやすいため、注意が必要です。
ただし、中〜長期で大きなトレンドが出ていても、短期では波のように上昇・下降を繰り返すので、エントリーする場所をしっかりと見極めることがポイントです。
ファンダメンタルズとは、政治や経済など為替市場に影響を与える様々な事象のことを言います。
代表的なものに次のような事柄があります。
- 経済指標
- 金融政策
- 要人発言
- 貿易収支
- 雇用情勢
テクニカル分析に並んでファンダメンタルズ分析という手法がありますが、初心者にとっては非常に難易度の高い分析手法です。まずはファンダメンタルズを分析することよりも、その結果が反映された結果である通貨強弱に注目するようにしましょう。
為替チャートなど他の分析も併用する
通貨強弱はトレンドの方向性を捉えるのが得意な分析方法ですが、それだけでエントリーの判断をするのは危険です。通貨強弱はあくまでテクニカル分析を支える補完的な存在とし、売買の判断をする際はしっかりと他の分析方法も併用しましょう。
テクニカル分析とは、過去の値動きをもとにこれからの値動きを予測する分析手法です。「為替相場の値動きは過去と同じパターンが繰り返されやすい」という考えのもと、過去に見られたパターンから似た動きを探し、予測を立てます。
また、チャートの動きには投資家の心理が反映されると言われているため、他の投資家が売買するタイミングを予測するのもテクニカル分析のひとつです。
テクニカル分析の方法は多種多様で、トレードスタイルなどによって適した分析方法が異なります。FX初心者におすすめのテクニカル分析については次の動画をご覧ください。
ツールを用いずに通貨強弱を分析する方法
通貨強弱はツールを使う方法だけでなく、ツールを使わずに分析する方法もあります。
主に3つの方法がありますので、ひとつずつ紹介していきます。
前日比の%を比較する
通貨強弱を分析するひとつ目の方法は、前日比の%を比較する方法です。各通貨価格の前日比を見比べることで、その日に最も上昇気味の通貨と最も下落気味の通貨が簡単に分析できるのです。
具体的な例を見てみましょう。
通貨ペア | 前日比% |
---|---|
米ドル/円 | -0.12% |
ユーロ/円 | -0.16% |
英ポンド/円 | -0.17% |
豪ドル/円 | -0.14% |
NZドル/円 | -0.02% |
今回は円とペアになっている各通貨の前日比%を比較します。
例えば上記のような状態だと、前日比%が全てマイナスになっています。
マイナスの場合、円よりも「弱い」ことを意味します。反対にプラスの場合、円よりも「強い」ことを意味します。
つまり、上記の場合だと強弱関係は次のようになります。
【最強】円>NZドル>米ドル>豪ドル>ユーロ>英ポンド【最弱】
マイナスの度合いが大きい英ポンドが最も弱く、マイナスの度合いが小さいNZドルが円の次に強い通貨ということがわかります。
慣れればひと目で判断できるようになりますので、ぜひ継続してチェックしてみてくださいね。
前日比%はこちらのWEBサイト(FX株マップ)で確認することができます。
複数の通貨ペアのチャートを比較する
通貨強弱を判断する2つ目の方法に、複数の通貨ペアのチャートを比較するという方法があります。
例えば、下図のように「ドル円/ユーロドル/ポンドドル」を見比べると、米ドルの価値が見やすくなります。
上の図では、ドル円が下落しユーロドルとポンドドルが上昇しているため、ドルが弱いということがわかります。
つまり、ドルを売ると利益が出やすいということになります。
比較する際は、必ず同じ時間足に揃えて確認しましょう。
相関係数を確認する
通貨強弱を判断する3つ目の方法に、相関係数を確認するという方法があります。
2つのデータの類似性を示す値のこと。
FXにおいては、2つの通貨ペアの関係の強さをあらわします。
相関係数は-1.0〜1.0の範囲で示され、数値により次のような関係をあらわします。
相関係数 | 相関性の強弱 |
---|---|
1.0に近い | 強い正の相関=似た動き |
0に近い | 相関が弱い |
-1.0に近い | 強い負の相関=逆の動き |
つまり、1.0に近いほど為替チャートの動きが類似し、-1.0に近いほど逆の動きをしやすいということになります。また、0の場合は動きに類似性がないことを意味します。
相関係数は集計期間により変化するので、取引する直前に確認することでより精度の高い分析が可能になります。
相関係数の代表的な活用方法は次の通りです。
リスク分散
2つ以上の通貨ペアを取引する場合には、リスク分散のために相関性の弱い通貨ペア同士の取引がおすすめです。相関性の弱い通貨ペア同士は相場の値動きが似ていないため、同時に損失が出るリスクが低いと言えます。
その一方、相関性が強すぎる通貨ペア同士は動き方が似ているため、価格が不利な方向に動いた場合に双方で損失が膨らみ、結果的に大きく負けてしまう可能性があります。よって複数通貨ペアを取引する場合には、リスク分散のために相関性の弱い通貨ペアを検討してみましょう。
短期的な値崩れを狙ったトレード
中〜長期的に相関性の強い通貨ペアの場合、短期的に相関性が弱まったとしても、ゆくゆくは相関性が回復する可能性が高いと言えます。そのため、この短期的に相関性が弱まったタイミングを狙うと、相関性を修正する動きに乗じて利益が上げられる場合があります。
通貨強弱を活用する際の注意点
通貨強弱は相場を分析する上で有効だということがおわかりいただけたかと思いますが、いくつか注意するべきポイントがあります。勝つ取引をするためにとても重要なポイントなので、必ずおさえておきましょう!
エントリーのタイミングを間違えない
せっかく勝つ通貨ペアを選んでも、タイミングを間違えると稼ぐどころか大きな損失を出してしまうことになりかねません。
為替相場にはトレードしやすい時間帯とそうでない時間帯があるのです。特に初心者の場合はトレンドの出やすい21時〜0時頃がおすすめの時間帯なので、ぜひ意識してトレードしてみてくださいね。
初心者が稼ぎやすい時間帯についてはこちらの記事でくわしく解説していますので、「時間帯についてもっとくわしく知りたい!」という方はぜひ参考にご覧ください。
一時的な強弱なのか、継続的なトレンドなのかを見極める
通貨強弱は長期的な目線で判断することが重要です。
短い足では小さなブレが起こりやすく、一部だけをピンポイントでチェックすると誤った分析をしてしまう可能性があります。そこで、4時間足や日足など長い単位で判断すると、より精度の高い分析をすることができます。
長期的には上昇トレンドなのに今は下落しているという場合には、押し目である可能性も高いので、「売り」「買い」の判断を間違えないようにしましょう。
押し目とは、上昇トレンドにある価格が一時的に下がるこを言います。
あえて押し目を狙って買うことを「押し目買い」と言い、多くの投資家が実践している手法です。反対に下降トレンドから一時的に上がったタイミングで売ることを「戻り売り」と言い、押し目買い同様にとても実用的なトレード手法です。
押し目買い、戻り売りについてはこちらの動画をご覧ください。
損切に注意する
通貨強弱を使ってトレンドを上手く捉えたとしても、損切りのリスクが減るわけではありません。
継続的なトレンドの中でも、一時的に大きな変動が起こるとこれまで続いてきたトレンドが途切れてしまう可能性もあります。エントリーする際には必ず損益計算をし、適切な損切りタイミングをあらかじめ把握しておくことが重要です。
また、通貨強弱だけでなくテクニカル分析も併用し、最も適したポイントでエントリーすることを意識しましょう。
「損益計算ってどうやるの?」と疑問に思った方は、こちらの記事をご覧ください。
「通貨強弱」はどういう理屈で起こる?
通貨強弱の活用方法などについて学んだところで、「そもそも通貨強弱ってなぜ起こるの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
ここでは通貨強弱が起こる理屈について解説します。
通貨強弱は通貨の交換から生まれる
FXはご存知の通り、通貨同士を交換することで成り立ちます。片方の通貨を買う場合には、もう一方の通貨を売る必要があります。
つまり、通貨の売買が成立する背景で必然的に生まれているのが「通貨の強弱」なのです。通貨は「欲しがる人が多い=買われる」ほど強くなり、「手放す人が多い=売られる」ほど弱くなります。
その売買の心理=需要が生じる背景には、次のような事象が考えられます。
需要が生じる背景
ファンダメンタルズ要因
需要が生じる=通貨に強弱が生まれる背景で最も大きな鍵を握っているのが、「ファンダメンタルズ」的な要因です。政治や経済に大きな動きがあると、ある特定の通貨の需要が一気に高まったり、一気に低くなったりすることがあります。
例えば、世界情勢的に何らかのリスクが高まると、リスクオフの傾向があらわれ安全な通貨の需要が上がりやすくなります。
これまで「リスクオフの円高」と言われるほど、リスクのある最中では円が買われる傾向にありました。しかし、最近のコロナ禍では、米ドルの需要が一気に高まりドル高円安になりました。
このように特殊な状況の中では、需要の傾向にも変化が起きる場合がありますので、その時の状況に応じて慎重な判断を心がけましょう。
- リスクオフ:リスクが高まる環境の中でリスクを回避する投資家が増え、より安全な通貨等に資金が集まりやすい状況のこと。
その他の要因
ファンダメンタルズ要因の他にも、通貨強弱が生まれる背景には金利や物価、市場心理など様々な要因が複雑に絡み合って影響しています。
台風や地震等の自然災害が引き金となることで政治・経済に混乱をきたし、該当の地域の通貨が一気に弱まるケースもあります。
通貨強弱があるからトレンドが生まれる
通貨強弱が生まれる様々な背景について紹介しましたが、このひとつひとつがお互いに影響し合い、為替相場のトレンドは生まれているのです。
通貨強弱の差が大きいと相場に動きが起こり、「トレンド相場」が生まれやすくなります。反対に通貨強弱の差が小さいと相場に動きが起こりづらく、「レンジ相場」となります。
このように通貨強弱を見極めることで相場の動きが掴みやすくなりますので、より精度の高い分析のためにも通貨強弱の手法を上手く取り入れてみてくださいね。
- レンジ相場:一定の範囲内で価格が推移している相場のこと
まとめ
今回は通貨強弱の分析におすすめなツール6選と、勝つ通貨ペアを選ぶ方法について解説しました。
もしもどのツールを選べば良いか迷ってしまった場合は、一番最初に紹介した表(おすすめツール)の中からトレードスタイルに適したものをひとつクリックしてのぞいてみてください。
きっとこれまでにない新たな発見に驚くことでしょう。
通貨強弱は他の分析方法と併用することで、相場分析の精度をより一層高めることのできるテクニックです。日々のトレードの中に上手く取り入れて、ぜひ勝てるトレードにお役立てください!