チャート分析する際の参考情報ってどこがある?
ニューヨークダウってそもそも何?
最新のダウ平均予想はどこで見ればいい?
この記事では、ご覧の疑問に答えています。
世界経済の動きに伴い、通貨の価値も常に変動しています。この変動に注目し投資するのがFXです。
FXトレーダーもニューヨークダウの平均を把握しておくことをおすすめします。
何故かと言えば、世界経済の中心であるダウ平均の予想を知ることは、お金の流れを知ることに繋がるからです。
つまり、FXトレーダーにとってダウ平均は、今後の流れを予想するのに重要な参考資料と言えます。
では、ダウ平均の最新情報はどこで見ればいいのか? そもそも、ニューヨークダウとは何か?
おすすめしたいサイトや動画を中心に、ニューヨークダウ平均について解説していきます。
目次
ダウ平均の最新情報や予想が公開されているサイトまとめ
冒頭でも触れていますが、世界経済の中心であるアメリカのダウ平均予想を知ることは、お金の流れを知ることに繋がります。
「何故このタイミングで下がると予想できるのか」や「値上がりした理由」が理解できるほど、ロング、ショートの判断材料になるからです。
特に米ドルを扱う人にとって、有効な資料と言えるでしょう。
では、最新のダウ平均はどこで確認すれば良いのか?を下記に紹介していきます。
THE WALL STREET JOURNAL.
国際的にも影響力がある日刊経済新聞で、ダウ・ジョーンズ社が発行。このサイトから発信される情報は、世界的にも大きな影響を与えるきっかけとなります。
ニューヨークダウ平均はアメリカの株価平均指標を意味するので、アメリカの経済状況や動向を知る上では欠かせない情報サイトです。
勿論マーケットデータもあるので、為替や金利、先物も確認可能。
上記に紹介しているサイトは、英語版の情報源から日本チームが厳選・編集しているサイトになります。つまり、英語サイトとでは、メインで取り上げられている内容が異なっている場合があるのです。
英語サイトに切り替えもできますので、英文を読める人ならより新鮮な情報が得られるでしょう。
Twitterでの発信も行なっています。
Bloomberg
ニューヨークに本社に構え、金融や通信、マーケット情報などをメインに発信しているサイト。「金融関係の情報なら任せて!」と言わんばかりに、様々な世界経済情報が集まっています。
為替レートは勿論、金融関連の記事も多数掲載。
また、質の高い情報を迅速に提供するので、世界的に支持されている信頼性の高いおすすめサイトです。
THE WALL STREET JOURNAL同様に海外サイトなので、英文の変換にも対応。
Twitterでの発信も行なっています。
CNN
金融やマーケット情報などアメリカ経済の最新情報を発信しているおすすめサイト。
こちらもWALL STREET JOURNALやBloomberg同様に海外サイトの日本版で、日本人向けにピックアップ・編集されたものです。
Twitterでも発信しています。
日本経済新聞|海外「世界の市況」
言わずと知れた日本を代表する経済誌。上記画像はタブのマーケット→海外を選択し「世界の市況」部分を表示したものです。
マーケットの確認は勿論、日本から見た海外の経済情報を発信。
担当記者によるマーケット状況を解説したコラムなども掲載していますが、こちらは有料会員登録が必要なので注意。
日経電子版として、Twitterでの発信も行なっています。
投資の森
ダウ平均予想から日経平均まで、ひと目で分かるサイト。
運営会社の株式会社ディーボはSEO事業に従事していることもあって、欲しい情報が分かりやすく表示されているのでおすすめです。
Twitterでの情報発信も行なっています。
野村證券|ニューヨーク株式市況
証券会社でもダウ平均は確認できます。野村證券もその1社です。
おすすめしたい点は「本日のポイント」として、株式市場と為替・債券について情報を発信している点。
市場の状況を詳しく解説しているので、ダウの値動きが理解できるのです。数値だけでは「どうして?」と思える状況の手助けとなるでしょう。
Twitterの発信も行なっています。
会社四季報ONLINE
年に4回販売される「会社四季報」のWebサイト。株式の最新情報から今後注目されている銘柄の発掘まで、株に関する情報を発信しています。
自分の好みに銘柄を絞り込める「スクリーニング」機能が充実していて、銘柄の検索に便利です。
Twitterで情報も発信しています。
英文サイトを簡単に翻訳する方法
ダウ平均に関連したアメリカ経済情報を知る上で、やはり現地メディアの情報は有力です。ただ、英文が読めなければ何を言っているのか分かりませんよね。
Dow(ダウ)などマーケット情報は英文のままでも分かりますが、その他の情報までは読めません。
英語のサイトを簡単に翻訳できないの?
そんなあなたに朗報です。
Google Chromeなら、簡単に翻訳できます。
手順は簡単で、Google Chormeで翻訳したいサイトを開き、右クリックから「日本語に翻訳」を選ぶだけ。
上記画像は、CNNの海外版「CNN BUSINESS」のTOP画面。「翻訳前」と「翻訳語」を用意してみました。
これで、本場アメリカの経済情報を掴みやすくなります。
Google Chorme公式サイトのリンクも用意しましたので、利用してみたい人はこちらからどうぞ。
アメリカ経済の最新情報を発信してる参考動画
「チャート見てもよく分からない……」
「ダウ平均を見ても、結局どうしたら良いのか分からない……」
「アメリカ経済株価の予想している動画とか無いの?」
テクニカル分析しても「結局どうしたら良いんだろう?」「ひとりで予想するのは不安だ」「誰かに教えて欲しい」と不安になった人も多いのではないでしょうか。
アメリカ株価や投資について、今の状況や今後の予想を解説しているYoutube動画をご紹介します。
高橋ダン - 日本語チャンネル
元ウォール街のトレーダーで、若くしてFIRE(Financial Independence Retire Early)を成し遂げた投資家。約1年前にYoutubeチャンネルを立ち上げ、現在は日本で投資の方法や経済状況を分かりやすく発信しています。
「世界のお金持ちが実施するお金の増やし方」「ウォールストリート流 自分を最大限「運用」する方法」など、多数の投資に関する著書を執筆しているカリスマ的存在です。
チャンネルの登録者数は、2021年6月現在で49万人。
動画を観ていただくと分かりますが「今は買い時だ」「今は待った方が良い」など有益な情報を発信しているので、参考動画としておすすめです。
また、チャートのどの部分を見て判断しているのかも分かるので、FXに限らず投資の勉強になります。
FIRE(Financial Independence Retire Early)とは
簡単に言えば、企業で働かなくても経済的自立を成し遂げ早期退職(セミリタイア)した人達を意味し、頭文字を取って「ファイア」と呼ばれます。
つまり、働かなくても十分に生活できるだけの「お金が入ってくる仕組み」を、投資によって準備したということです。
Twitterでも情報を発信しています。
バフェット太郎の投資チャンネル
「バカでも稼げる「米国株」高配当投資」の著者。ブログ「バフェット太郎の秘密のポートフォリオ【米連続増配高配当株・配当再投資戦略】」も運営されている方で、米国株投資情報を発信しています。
チャンネルの登録者数は、2021年6月現在で38万人。
動画を観ていただけると分かりますが、米国株価の下落や上昇についての理由や状況について、分かりやすく解説してくれるのでおすすめです。
ブログの更新度も高く、アメリカ経済の動向を知る上で参考になるでしょう。
Twitterでも情報を発信しています。
また、当ブログでもFX初心者に向けた解説記事を公開しています。良ければ併せてご覧下さい。
そもそも「ダウ平均」とは?
これまでダウ平均の最新情報を確認できるサイトや、投資に関するおすすめ動画をご紹介してきました。
そもそもダウ平均とは何でしょうか?
ダウ・ジョーンズ工業株価平均 Dow Jones Industrial Average
ダウ平均とは米国平均株価を指数化したもので、世界的にも有名な30銘柄の推移から算出されています。
この30銘柄は、上で紹介したWAII STREET JOURNAL.を発行しているダウ・ジョーンズ社により選出され、時価総額も高い大企業ばかりです。
取引時間(立会時間)は、日本時間の23:00〜5:00。サマータイム(3月第2日曜日〜11月第1日曜日)は日本時間の22:30〜5:00になります。
ダウ平均は様々な名称で報じられていますが、意味合いはどれも同じです。
・ダウ・ジョーンズ工業株価平均
・ダウ工業株30種平均
・ニューヨーク・ダウ(NYダウ)
・ダウ平均株価
また、英語でDow Jones Industrial Averageと呼ばれることから、略してDJIA、DJIとも呼ばれます。
5000社の中から選出された30社
アメリカにはニューヨーク証券取引所(NYSE)とNASDAQの代表的な株式市場があります。そこには5000を超える様々な企業が上場しているのですが、ダウ平均はこの中の上位30社から選出されています。
まさに、世界のトップに君臨する大企業のみで構成されているので、ダウ平均は株式投資においては重要な指標となり、世界市場が注目しているのです。
日本では日経平均株価がありますよね。ニューヨーク・ダウは、その世界版と思っていただければ分かりやすいかもしれません。
日本に日経平均株価がある様に、地域ごとに指標があります。一例を紹介するとこちら。
- 日本:日経平均株価(225)
- ドイツ:DAX(30)
- イギリス:FTSE(100)
- フランス:CAC(40)
- オーストラリア:ASX(200)
右側の数値は選出されている銘柄数で、日本(日経平均株価)では「225社が選出されている」ということです。
時代の流れに合わせて銘柄が入れ替わる
特徴的なのは、時代の流れによって銘柄が1年〜2年で随時入れ替わるということです。
2021年6月現在の銘柄30はこちら。
アップル(AAPL) | アムジェン(AMGN) | アメリカン・エクスプレス(AXP) |
ボーイング(BA) | キャタピラー(CAT) | セールスフォース・ドットコム(CRM) |
シスコ・システムズ(CSCO) | シェブロン(CVX) | ウォルト・ディズニー(DIS) |
ダウ(DOW) | ゴールドマン・サックス・グループ(GS) | ホーム・デポ(HD) |
ハネウェル・インターナショナル(HON) | IBM(IBM) | インテル(INTC) |
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ) | JPモルガン・チェース(JPM) | コカ・コーラ(KO) |
マクドナルド(MCD) | スリーエム(MMM) | メルク(MRK) |
マイクロソフト(MSFT) | ナイキ(NKE) | P&G(PG) |
トラベラーズ(TRV) | ユナイテッドヘルス・グループ(UNH) | ビザ(V) |
ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ) | ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA) | ウォルマート(WMT) |
iPhoneでお馴染みのAppleや、ディズニーランドのウォルト・ディズニー。ファストフード店のマクドナルド、スポーツのナイキなど、日本でも聞き馴染みのある大企業ばかりです。
工業株価平均ってあるけど?
元々、1896年(明治29年)の開始時には12銘柄。当時は工業系産業が活発していましたが、時代に流れに伴い、様々なジャンルの企業を選出することになった結果と言えます。
例えば、上記30銘柄にGoogleやAmazonは入っていませんよね。2社とも大企業ですが、上記の理由から偏りを無くす為、今回は選出されていないのです。
時代の流れによって、選出される年がやってくるかもしれません。
ダウ平均は、どのように動いているの?
ダウ平均は世界の経済指標により常に動いています。時には乱高下する場合もあり、世界市場に大きな影響を及ぼすことも。
例えば、ここ最近の一番高値は6月4日(金曜日)。この日に何があったのか?と言うと米国雇用統計の発表です。
米国雇用統計
アメリカ労働統計局が発表する指標で、アメリカでの就業率・失業率に関する統計です。労働時間や時給など複数の項目で分類され、特に「失業率」「非農業部門雇用者数」が注目されます。
米国雇用統計発表後にダウ平均が大きく変動する場合は多く、1日で1円以上動く時もあります。
雇用者数の増減=景気の良さ・悪さを意味するので、株価に影響を及ぼすのです。
他に米国連邦公開市場委員会(FOMC)なども、株式や為替市場に大きな影響を与えます。
米国連邦公開市場委員会(FOMC)
アメリカ金融政策の方針を決める最高機関で、その時の景気によって利上げ、利下げを決定する場です。アメリカは世界最大の経済国なのでマーケット市場に大きな影響を与える為、FOMCの発表には世界中が注目します。
*日本で言うと、日本銀行の金融政策決定会合です。
他の経済指標との違い
ダウ平均の他にも、NASDAQやS&P500など様々な指標がありますよね。これらの特徴や違いについて解説していきます。
NASDAQ(ナスダック)
全米証券業教会(NASD)によって運営されている電子株式市場の名称で、上場している3000以上の銘柄を対象に時価総額加重平均で算出された指数を「NASDAQ総合指数」と言います。
正式名称は「National Association of Securities Deals Automated Quotations」で、頭文字を取って「NASDAQ」と呼ばれるのです。
日本のJASDAQやマザーズの様な位置関係で、ダウ平均との違いは上場している企業の種類が異なります。
ベンチャー企業、IT企業中心の銘柄を取扱い、日本ではキューピーや任天堂、三井物産などです。
S&P500
ニューヨーク株式市場(NYSE)とNASDAQに上場している企業銘柄を対象にする部分はダウ平均と同じですが、異なるのは「500銘柄」とダウ平均に比べて多く、算出方法が時価総額加重平均で算出されること。
対象となる銘柄数が多いので、ダウ平均に比べて「固有銘柄による影響を受けにくい」のが強みです。
日経平均株価
日本経済新聞社が発表する日本の株価指数で、東京証券取引所に一部上場している主要銘柄225社で構成されています。
ダウ平均の日本版と言った感じです。
ダウ平均と同じ方法で日経株価平均が算出されますが、これは、ダウ・ジョーンズ社の開発した計算方法を用いている為で「日経ダウ」と呼ばれていた時期もあります。
東京株価指数TOPIX
ニュース番組などで、日経平均株価と同時に聞くのが東京株価指数TOPIXですよね。
こちらは東京証券取引所が発表している指標で、一部上場企業全てを対象に計算されています。
日経株価平均の算出には「株価の平均を対象」しているのに対し、TOPIXの算出には「時価総額の合計を対象」にしている点です。
為替と株価の影響
為替と株価は国の景気によって変動するものですが、企業の業績や為替の影響で複雑になります。
ドル($)の場合、アメリカの経済が強くなればドルの価値が高くなる一方、弱くなれば価値は下がります。アメリカの景気が良くなればドルは上がり、逆に悪化すると下がる仕組みです。
通貨ペア「米ドル/円」の場合、円(¥)はドルとシーソーの関係になるので、ドルとは真逆の動きをします。ドルが上がれば円は下がり、逆にドルが下がると円は上がるわけです。
つまり、通貨の価値は、その国の経済状況を表していると言えるでしょう。
なので「円高になれば日本の株価が上がる?」と解釈されがちですが、実際はそうでもありません。
日本株価は円高よりも円安の場合、輸出企業銘柄を中心に値上がりする傾向にあります。
なぜかと言うと、日本は輸出産業が強く、円安になることで輸出企業の業績が上がる為です。
為替の変動は、輸出業・輸入業の株価に大きな影響を与えます。
円高の場合
円高のメリットは、外貨に比べて円の価値が高くなるので海外製品を安く買えますし、海外旅行にも行きやすくなる点です。
デメリットは、円の価値が高くなることで海外で商品が売れにくくなります。
つまり円高は、輸入企業にプラスの影響を与えるのです。
円安の場合
一方の円安はと言うと、輸出企業にプラスの影響を与えるメリットがあります。上でも触れていますが、日本は輸出産業が強い国です。海外で活動している日本企業は多くありますよね。
例えばアメリカで活動している日本企業があったとしましょう。
米ドルを中心とした外貨で利益を上げていますが、決済時には外貨ではなく円建てで算出します。
この際、為替市場が円安の場合は円高時に比べて利益が増すので、業績を上げやすいのです。
・1ドル=90円(円高)の場合:3万ドルの売り上げ=270万円
・1ドル=110円(円安)の場合:3万ドルの売り上げ=330万円
つまり、海外で日本製商品を同じ価格で売った場合、業績を上げやすいのは円安の方なのです。
しかし、円の価値が下がるので海外製品は高くなり、海外旅行にも行きにくくなるのがデメリットとなります。
さらに、日経平均株価で算出される225銘柄の中には輸出企業が多いことも重なり、円安が続けば株価は上がり、逆に円高になると下がる傾向になるのです。
主な輸出企業銘柄として「コマツ」「TDK」「トヨタ」「任天堂」「ブリヂストン」「ホンダ」などがあります。
世界的に情勢が不安定なった場合は、円が買われる傾向
世界的に情勢が不安定になると、リスク回避の為に円を買う傾向にあります。「円は安全に交換しやすいから」です。
日本は世界GDP第3位の経済大国。毎日の取引量も多く、急な大量トレードでも対応できるので、資産家達は「リスクとなる前に安全な円を買おう」という動きが多くなります。
スイスフランも安全と言われる通貨ですが、日本と比べると取引量が少なくGDPも低い影響もあり、円が優先されやすいのです。
このまま世界情勢が不安定だと危ない。安全な円を買っておこう。
となるので、結果的に円高となり、あとは、円安傾向になる前に円を売れば差分の利益が発生します。
この円高の動きは、日本で大きな出来事があった際にも起こります。
過去に大きく円高になった日本の出来事
・2013年(平成25年)の金融緩和政策
・2011年(平成23年)の東日本大震災
FXで「ダウ平均」を見るメリット
未来は予想できても、事実は誰にも分かりません。
テクニカル分析で「この流れなら今後は上がる」と予想しても、実際は逆に動き、そして損失。
そんな失敗経験は誰にでもあることです。
失敗するリスクを軽減する為にも、ダウ平均の流れを知ることは参考資料としてメリットとなります。
特に米ドルで取引をしている人は、ダウ平均を確認しておくべきです。
時間に余裕があるのなら、NASDAQやS&P500の動向を併せて参考にするのもおすすめです。
為替チャートだけで利益を出せているのなら問題ありませんが、実際のところ、そう簡単ではありませんよね。
ダウは世界経済の中心
ダウの動きは世界中の市場に大きな影響を与えるきっかけとなるので、ダウ平均には世界中の投資家が注目しています。
ダウ平均が動くということは、結果的に米ドルの価値が上下するということ。
世界経済が大きく動けば、為替にも影響を与える可能性が高くなるからです。
リスク軽減に繋がる?
ダウ平均と為替レートは、その時の情勢によって同じ様に変動する時があります。
下記画像は、ダウ平均と米ドル/円の為替レートを合わせたものです。
ここ数年で、ダウ平均が一番大きく傾いたのは2020年3月。ご存知コロナショックです。
2020年2月21日頃からダウ平均の急落に併せて、米ドル/円も111円代〜105円代まで下がり続けます。
新型コロナウイルスの侵攻を止められずパンデミックとなり、アメリカ経済に大打撃を与えたことで、株価と為替に大きな影響を与えた結果です。
ダウ平均に大きな影響を及ぼす出来事があれば、為替にも影響してくることがわかります。
すなわち、ダウ平均が大きく動く時は「世界的な出来事が起きている」ことに繋がり、ダウ平均を知ることで「世界で何かが起きている」「為替が変動する」と予想できるのです。
だからと言って、ダウと為替が「必ず」同じ様に上下するとは限りません。
一方、2020年3月20日。ダウ平均は底値となりますが、その時の為替は110円代と上がっているのです。
なので、ダウ平均が下がったからと言って「必ず」為替が同じ動きをするとは限りません。
ダウ平均は世界経済の動きを知る上で参考になりますが、ダウ平均のみで為替レートは予想できませんので注意しましょう。
ダウ平均の活用はこんな人におすすめ
米ドルで取引をしている人
ダウ平均はニューヨーク証券取引所とNASDAQに上場している30銘柄で構成されています。つまり、ダウ平均の変動に大きな影響を受ける通貨は米ドル($)です。
では、米ドル以外の通貨で取引している人には無関係なのか? と問われると、そうとは限りません。
ダウ平均は世界の中心と言える指標で、世界中の市場と投資家が毎日動向をチェックしています。ダウが大きく動けば、世界に影響を及ぼすので、米ドル以外の通貨にも影響する可能性があるのです。
なので、米ドルで取引している人を含め、ダウ平均は有益な判断材料となります。
チャート分析だけでは結果が出にくい、という人
為替レートの値動きは、その時代や時期、出来事、トレンドなど、様々な要因が絡み合って変動します。FXに「必ず」は存在しませんので、チャート分析以外の情報にも目を向けてみると、予想が変わる場合もあるでしょう。
未来は予想できても、事実は誰にも分からないからです。
チャートの結果だけに拘りすぎるのも良くありません。
テクニカル分析だけに頼らない
前回勝てた時と同じ流れだったのに、今回は外れた。
あの人が「買い」と言ったから買ったのに……。
何か行ける気がした。
予想が外れてしまう原因として、経験不足は勿論ですが、根拠の無い自信(ギャンブル精神)、信頼している専門家の意見を鵜呑みにするなどがあります。そして、サイトや専門誌・教科書で勉強したテクニカル分析結果に頼り過ぎてしまうことです。
上でも触れましたが、未来は誰にも分かりません。FXは勝てる時があれば、負ける時もあります。
ダウ平均から世界の動きが読み取れるのは、これまで解説してきた通りです。様々な情報源から有益な情報を得ることで、テクニカル分析結果とは逆の予想になる場合もあるでしょう。
有益な情報を得ることは「リスク回避が期待」できますので、投資で大失敗しない可能性が高くなるのです。
FX初心者にありがちな失敗談についてまとめた記事があります。良ければ併せてご覧下さい。
豆知識|「ダウ理論」との関係は?
これまで「ダウ平均」というワードを多数使用してきましたが、他にも「ダウ理論」というワードがあります。
ダウ理論とは、WALL STREET JOURNAL.やダウ平均の生みの親である金融ジャーナリスト「チャールズ・ダウ」が構築し、提唱した理論。
つまり、ダウ平均の「ダウ」と、ダウ理論の「ダウ」は、同一人物です。
ダウ理論とは?
現在では様々なテクニカル分析がありますが、これらは全てダウ理論を用いて分析されています。株価やFXの為替レートにも通用する素晴らしい理論です。
ダウ理論には6つの原則があります。
- 価格(平均株価)は全ての事象を織り込む
- トレンドは短期・中期・長期の3つに分類される
- 主要なトレンドは3つの段落から形成される
- 価格は相互に確認される必要がある
- トレンドは出来高でも確認される必要がある
- トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する
特に重要と言われるのが、6つ目の「トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する」です。
え? 何それ知らないんだけど?
という初心者の人に向けた動画があります。参考にご覧下さい。
【FX初心者ch】byユーちぇる社長(登録者数7万人)
FXトレードの状況を常にTwitterで発信しているFXトレーダー。実際、勝ち出したのは半年ほど前からで、初心者が悩みそうな所を分かりやすく解説しています。
まとめ
未来は誰にも分かりませんし、世界は経験豊富な猛者で溢れています。
チャート分析だけで勝てるのなら問題ありませんが、実際には難しいですよね。誰しも負けたいが為にトレードは行いませんし、勝ちたいのが当然です。
大失敗するリスクを下げる為にも、FXトレーダーもダウ平均を参考にすることをおすすめします。
ダウは世界経済の中心であるアメリカの指標。ダウが大きく動けば、自ずと為替にも影響する可能性が高いからです。
今は様々なサイトで確認できますし、今後の動きを予想し配信する人も沢山います。
チャート分析に拘らず、世界情勢の動向にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
今までとは異なった視点からの「ヒント」が隠れているかもしれません。