XMでは、出金に関するルールが2019年6月より大幅に変更になっています。以前はbitwalletやiAccountを利用して利益分も出金できましたが、現在では海外銀行送金でしか利益分が出金できません。
時期 | 運営方針変更内容 |
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2019年4月 | ・ bitwalletサービス指針変更 ・ ビットコイン入出金サービス終了 ・ iAccount出金サービス終了 |
2019年6月初旬 | ・ SticPayサービス指針変更 |
カスタマーサポートに理由を問い合わせてみたところ、「弊社経営陣の判断による」という回答でした。詳細な理由は分かりませんが、XMの出金に関していえば大幅にコストと時間がかかってしまうことは否めません。
出金申請画面のデフォルトは以下のとおりです。
・bitwalletでの出金は円(JPY)口座のみしか行なえません。そのため、USD建てやその他の通貨建ての口座は、bitwalletの出金ボタンは表示されません。
目次
XMの出金方法について
クレジットカード出金 (Credit/Debit Cards)
VISAのクレジットカードもしくはデビットカードでは、入金した分に限り返金という形で出金が可能です。
ただし、例えば使用期限の切れたデビットカードでの出金申請はできません。その場合は海外送金という形をとり全額銀行送金で対応されますが、銀行送金の手続きが必要になります。
JCBはカードへの返金処理ができません。そのため、JCBカードを使って入金している場合の出金ルートは、全て海外銀行送金を利用することになります。
出金依頼してみますと、可能額までは出金(入金分を返金)処理をしてくれ、残りは口座に戻る形となります。
クレジットカード入金から利益の出金までを実際に行った解説もありますので、宜しければこちらもあわせて御覧ください。
クレジットカード(Credit/Debit Cards) の出金ボタンを押しますと、上のような画面が表示されますので、必要な金額を入力してリクエストすれば全て完了です。
受付と出金の実施は、のちほど登録したメールアドレスにその旨通知メールが届きますので、満額出金できたかどうかはそれで確認可能です。出金額が可能額を超えている場合には、この段階でその旨の通知が送られます。
※クレジットカードでの出金(返金)は、事前にクレジットでの入金実績/入金履歴が必要です。
bitwalletへの出金
XMからbitwalletへの出金は手数料をすべてXMが負担してくれますが、bitwalletから国内金融機関への出金手数料は個人負担となります。
金額は一律824円ですから海外送金よりかなり安く費用を抑えることが可能になっています。
2019年4月より、クレカ同様に、入金額以上の利益分の出金ができなくなりました。つまり、bitwalletで入金した資金と同額まで、XMの口座からbitwalletへ出金 (返金)されます。そのため、利益分の出金は海外銀行送金で行う形になります。
出金はbitwalletに口座さえ保有していれば、金額とEメールのIDだけ入力すればすぐに実行されます。bitwalletから国内口座への送金は、おおよそ4日程度かかりますが、実際にはもう少し早く着金することが多いようです。
bitwalletについて
XMでは、過去にはNETELLERや自社で発行したXMカードを利用することで、国内のATMからも簡単に資金を引き出すことができるサービスを展開していました。
ところが、金融庁がマスターカードに圧力をかけたことから、こうしたマスターカード発行のデビットカードによる引き出しが一切できなくなってしまい、一時出金は銀行経由の海外送金だけしか手立てがなくなる事態になったことがありました。
しかし、すぐにこの状況を再起するソリューションを見つけ出し、他社に先駆けていち早くbitwalletを導入しました。
bitwallet PTE LTDは、イープロテクションズという国内の銀行に振り込みをすることで、資金を入金できるソリューションを海外業者に提供してきた会社です。その知見を活かして、特定国に紐づかないオンライン上のウォレットを開発したものが「bitwallet」と呼ばれるものです。
bitwalletは、格安で自らの銀行口座まで出金できるソリューション
当初はMybitwalletという名称でしたが、最近ブランドネームを変更しています。XMではbitwalletから入金も可能ですが、もっとも注目すべきなのは出金のコストです。
XMからbitwalletまでの出金コストは無料で、bitwalletから国内銀行口座への出金は、海外送金の形態をとらずに国内からの振り込みの形をとり、一回のコストは一律824円で実現できています。
ただし、利益分の出金に関していえば、海外銀行送金しか手段がありません。2019年11月現在、出金のコストが最低でも2,500円以上になってしまいます。
海外銀行送金による出金
出金プログラムのうち、もっともオーソドックスで、かつコストがかかるのが銀行経由の海外送金です。
2019年6月以降、XM (XMTrading)における入金額以上の獲得利益は、こちらの海外送金のみ引き出し可能です。
海外送金では送金先の銀行の詳細入力、スイフトコードの入力などが必要になりますから予め調べておくことが必要になります。
スイフトコードは、以下のサイトで調べることができます。
ゆうちょ銀行、じぶん銀行、ジャパンネット銀行、新生銀行、みずほ銀行(インターネット支店のみ)へは出金できません。また、スイフトコードを持たないネット銀行、セブン銀行なども出金はできません。
現状でもっとも送金コストが安いのはソニー銀行・住信SBIネット銀行で、金額の如何に関わらず、ほぼ2,500円程で出金が可能となります。
しかし、それ以外の銀行は4,000円、地銀などでは6,000円近くなることもあり、1万円程度の送金依頼ですと自分の口座に戻ってもいくらも残らないといったケースがあるので相当注意が必要です。
また、利益ではない自己資金であっても、海外送金で100万円を超えますと銀行から所定の税務署にすべて連絡がいくことになりますので多額な送金には相当注意が必要です。
ソニー銀行は手数料がお得、だけど注意が必要
ソニー銀行は、海外送金受け取りが無料なので、一部のサイトでは「お得な出金方法」として紹介されています。ですが、公式ホームページに以下の文言が記載されています。
金融商品取引法に基づく登録を受けていない海外所在FX業者など
引用元:ソニー銀行公式ホームページ
そのため、ソニー銀行の利用はおすすめできません。今は大丈夫でも、今後は利益を出金できない可能性も出てくるかもしれません。現状で私がおすすめできるのは住信SBIネット銀行です。
実際に、XMから住信SBIネット銀行に出金した例がありますので、出金手順の参考になればと思います。
SticPayを利用した出金
SticPayは、2018年12月ごろからXMへ新しく導入されたソリューションです。
こちらもbitwallet同様に、XMからSticPayへの出金は手数料をすべてXMが負担してくれますが、SticPayから国内金融機関への出金手数料は個人負担となります。
・2019年6月以降、XM (XMTrading)における入金額以上の獲得利益は、SticPayでは引き出し不可になりました。利益分の出金は海外銀行送金で行う形になります。
・SticPayでの出金(返金)は、事前にSticPayでの入金実績/入金履歴が必要です。
SticPayの出金手数料
出金手順 | 出金手数料 | 所要目安 |
---|---|---|
国内銀行送金 | 出金額の1.5% +800円 | 1~2営業日 |
海外銀行送金 | 出金額の5% +銀行側の受取手数料 | 3~5営業日 |
※2019年4月より、SticPayで国内銀行送金ができるようになりました。また、国内銀行送金の場合は送金限度額が100万円となっています。
iAccountという出金サービスもありましたが、2019年4月にサービスを終了しています。そして新たに追加された方法が、以下の BXONE Wallet です。
BXONE Wallet を利用した出金
BXONE Walletは、香港に拠点を置いている会社が運営しています。
・こちらも、他のウォレット同様に利益分の出金はできません。利益分の出金は海外銀行送金で行う形になります。
出金通貨 | 出金手数料 | 手数料 | 最低出金手数料 |
---|---|---|---|
国内銀行送金 (日本円) | 無料 | 出金額の1% | 2,000円 |
ビットコイン | 無料 | 出金額の0.01% | 0.001BTC |
※国内・国際銀行送金の場合、1%の引き出し手数料と最低引き出し手数料のうち、大きい方が適用されます。
このBXONE Walletは、仮想通貨で出金したいトレーダーにとっては手数料がかからないためお得となっていますが、こちらも他のウォレット同様に入金分までの出金のみが可能です。
BXONE 内でフィアット通貨等の両替も行えますので、興味のある方は使ってみてください。ただし、仮想通貨での出金は為替変動によって、大幅に価値が変動してしまう可能性もあるので注意が必要です。
まとめ
以上、XMでの出金の具体的な方法についてご紹介しました。
2019年6月より、利益の出金は銀行海外送金のみで行えることになりました。NETELLER、bitwalletとオンラインウォレットが立て続けに制限されている昨今、金融庁の圧力も強く影響してきていることが垣間見えます。