XMといえば、キプロスを本拠地とする海外FX業者として国内でも有名な存在でしたが、2016年あたりからセーシェルを本拠地とする口座であるXMTradingが設立されたことから、ネット上などでは「キプロスからセーシェルに移行するのではないか」といった噂も頻繁に流れるようになりました。
しかし、2018年8月に欧州証券市場監督局が、EU圏におけるFX業者に厳しい規制を施行したことから、その謎が一気に解けることとなったのです。
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XMはハイレバレッジとボーナスを維持するために、セーシェル法人を設立した
今回施行されたESMA規制は、欧州圏に在住の顧客を対象としてFXビジネスを行っている業者すべてに適用されるものです。
- ゼロカットシステムの導入は必須
- メジャー通貨ペアのレバレッジは最大30倍
- マイナー通貨とメジャー株式指数CFDについては最大20倍
- ボーナスなどのインセンティブプログラムは全面的に禁止
このように、残念ながら日本の金融庁の規制並みに厳しいものとなってしまいました。
これまで規制がほとんどなかったボーナスなどのインセンティブプログラムも対象となるため、欧州圏を本拠地とする業者は軒並みそれ以外の地域の顧客の口座開設を断念せざるを得なくなりました。
しかし、XMはこうした規制の実施を見越して、いち早くセーシェルにキプロスとは別の法人を設立し、日本人顧客などのハイレバレッジとボーナスインセンティブに大きな魅力を感じる層をセーシェルのほうのアカウントに登録させることで、すべての取引条件を維持することに成功しているのです。
2018年からは、日本人投資家はすべてセーシェルアカウントで運営
ESMAの規制が施行されたのは2018年8月でしたが、XMは2017年末までにほぼ全員の日本人口座利用者をセーシェルのアカウントのほうに移行させたことで、この規制が実施されても混乱なく、これまでどおりの取引条件でビジネスを展開中です。
こうした万全の準備を怠ってきたキプロスのFX業者は、結果的に一切ハイレバレッジの取引条件を提示できなくなり、日本人顧客の維持を断念する状況に追い込まれています。
XMはセーシェル口座でもEU圏の取引条件を満たす業者
XMは今年から、「EU圏の居住者はキプロスアカウント」、「日本人をはじめとするその他エリアの居住者はセーシェルアカウント」に登録してもらうことで、並行したFX取引ビジネスを展開中ですが、そのクオリティはどちらも同様ですから、欧州の金融監督部門が提示する厳しい要件もすべて満たしており、安心して取引のできる業者としてEU圏の金融市場でも高い評価を得ています。
国内の金融庁は、XMが国内法人を設立して金融庁の認可を得ていないため未登録業者といった言い方で、ホームページ上で注意喚起を促していますが、海外FX業者を通じた取引は国内法の下ではなんら違法性はなく、これからも存分に取引できる業者となっていることがあらためてわかる状況です。