実際に、国内FXから海外FXへ移ったトレーダーが双方の視点から徹底解説します。
目次
国内FXには潜在的なリスクがある
国内FXトレーダーは、過去に様々な 「~ショック」に見舞われてきたと思います。
- ギリシャショック(2009年)
- 東日本大震災ショック(2011年)
- スイスフランショック(2015年)
など。
この時に、国内で必ずと言っていいほど話題となるのが「追証」です。追証とは、為替が急激に変動して、FX業者の強制ロスカットが間に合わず顧客の口座残高がマイナスとなってしまった場合に、顧客に損失分を請求する仕組みのことです。
つまり、国内FX業者ではある日突然、トレーダーが借金を背負ってしまう可能性があるということです。
実際、上記のスイスフランショックの際には、日本経済新聞に次のような記事が掲載されました。
マネックスグループは19日、先週のスイスフランの急騰に伴い、外国為替証拠金(FX)取引を手掛ける顧客が被った損失に対する未回収金が16日時点で、約1億6000万円になったと発表した。・・中略・・今後顧客から回収を進める方針としている。
― 2015年1月17日 日本経済新聞より抜粋
結局、2015年1月15日のスイスフランショック相場変動時には、合計1200件以上、30億円を超えるロスカット等未収金(追証)が発生しました。
(参考:一般社団法人金融先物取引業協会-モニタリング関連資料)
国内FXの潜在的なリスクは、「だれでも借金を負うリスクがある」ということ
借金(=追証)の額がどれだけ膨らむのかは起こってみないと分からないというのが現状です。
さらに、2017年9月27日には、レバレッジが25倍から10倍に規制変更されるという記事も話題となりました。結局、今回は見送りとなりましたが将来的には変更される可能性もないとは言い切れません。
追証をいつ請求されるか分からない。レバレッジもいつ変更されるか分からない。
このような環境に不安を覚えたFXトレーダーの注目を集めたのが、海外FXです。海外FXは、日本よりもレバレッジが高く、豪華なボーナス、追証を請求しないゼロカットシステム※という仕組みがあり、リスク観点から見ると大変魅力的です。
万が一、口座残高よりも損失が大きくなってしまった場合に、海外FX業者が損失分を補てんするという仕組みのことです。ゼロカットシステムを採用しているFX業者では、口座残高以上の損失を出すことはありません。
と言っても、海外FXは危なくないのか?
いくらゼロカットシステムを採用しているからと言っても、海外FXと聞くと不安に感じてしまう方もいるはずです。
- そもそも、海外FXを使うのは違法ではないのか?
- 英語ができないけど、利用に問題は無いのか?
- 海外FX業者は安全なのか?
などの疑問が生じるのは当然のことです。
結論からいうと、海外FXを使用することは違法ではなく、日本語サポートが充実している業者もあり、リスク限定で安全に取引ができます。
確かに、海外FX業者は日本の金融庁が発行するライセンスを持っていませんので、トラブルが起きても金融庁は介入できません。ですから、トレーダー側で信頼できる海外FX業者を口座開設前に見分ける必要があります。
XMを国内FX業者と徹底比較してみました
国内FXの代表として、「SBI FXトレード」をXMと徹底比較していきたいと思います。
SBI FXトレードは、ドル円のスプレッドを 0.27Pips という国内最狭水準で提供しており、人気を集めている国内FX業者です。
項目 | XM-スタンダード口座 (海外FX業者) | SBI FXトレード (国内FX業者) |
---|---|---|
最大レバレッジ | 888 倍 | 25 倍 |
ゼロカットシステム | あり | なし |
追証 (借金を負う可能性) | なし | あり |
ロスカット水準 | 証拠金維持率 20% | 証拠金維持率 100% |
スプレッド (ドル円) | 1.6pips | 0.27pips |
ボーナス | 充実している | ほぼなし |
口座タイプの種類 | 3種類 | 1種類 (FXのみ対象) |
最低必要証拠金 (ドル円・1万通貨) ※1ドル=110円として計算 | 1,239円 | 44,000円 |
取引ツール | MT4、MT5 | 独自プラットフォーム |
入金・出金方法 | ある程度慣れが必要 | クイック入金・出金など非常に簡単 |
次は、上記の項目で特に、レバレッジ、ゼロカットシステム、ボーナス、注文方式をそれぞれ比較していきたいと思います。
レバレッジは危険?海外FXの魅力はレバレッジにあり
上記の表から分かるとおり、海外FX業者のXMでは888倍ですが、一方の国内FX業者であるSBI FXトレードの最大レバレッジは25倍となっています。比べると資金効率が約35倍以上も違います。
海外FXのレバレッジは業者ごとに差がありますが、私が使っているXMはその中でも最高水準のレバレッジを提供しています。
少ない証拠金で大きなお金を動かす仕組みのことで、本来の意味は「てこ(lever)の原理」です。
外貨預金のように、レバレッジの仕組みがないと、1万円の資金で1万円の取引しかできません。ところが、レバレッジの仕組みがあれば国内業者で最大25万円(1万円の25倍)の取引ができます。
さらに、国内のレバレッジ規制がない海外FX業者XMだと、1万円の資金で最大888万円の取引が可能です。高いレバレッジをかけることができれば、少ない資金を効率的に短期間で増やすことができます。
ただし、少ない資金で大きな利益を得る一方で、損失もレバレッジが高くなるほど大きくなっていきます。そのため、リスクを上手にコントロールして、自分のトレードスタイルに合わせてレバレッジを活用することが大切です。
「レバレッジは危険だ」と考える人もいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。少ない資金の個人トレーダーであっても、短期間でハイリターンを狙えるというのが海外FXの魅力です。
国内業者の場合は、レバレッジが高すぎると相場が急変動した時のリスクが大きくなります。なぜなら国内業者では、追証(=借金)がいつ発生するか分からないというリスクが常にあるからです。
国内FX業者とは異なり、海外FX業者の場合はゼロカットシステムがあるため、リスクは限定されていると言えます。
リスクが限定されるゼロカットシステムの魅力
FX取引で一番のリスクは、相場の急変動によって、借金を背負ってしまう可能性があることです。
海外FX業者と国内業者の一番の違いであり、絶対必要な仕組みが“ゼロカットシステム”です。
興味深いニュースとして、2018年7月末にEUの欧州証券市場監督局(ESMA)は、FXの法規制を強化しました。ボーナスの全面禁止やバイナリーオプションの完全廃止などその内容は日本以上に厳しく感じる内容です。
その中に次のような項目が含まれています。
「マイナス残高保護の義務化」=ゼロカットシステムの義務化
ゼロカットシステムとは、相場が暴落しても、トレーダーの損失は口座残高までで、追証のリスクを負わないというトレーダーを保護する仕組みのことです。
残念ながら、日本国内でゼロカットシステムを導入している業者は一つもありません。
日本の法律では、トレーダーの損失補てんの禁止が定められています。
証券会社がする(第三者にさせる場合を含む)以下の行為(同条1項)
- 事前の損失補填又は利益追加の約束・申し込み(同項1号)
- 事後の損失補填又は利益追加の約束・申し込み(同項2号)
- 事後の損失補填行為又は利益追加行為(同項3号)
〈証券取引法42条の2〉
そのため、今のところ国内業者でゼロカットシステムを提供している業者はありません。ゼロカットシステムを導入しようとしても、法律を遵守しなければいけないため不可能なのです。
最近では、損失が出た顧客に対して損失補填を行ったとして国内の証券会社が強制捜査されたというニュースもありました。
FX損失補填の疑い、東郷証券を強制調査 監視委
中小証券の東郷証券(東京・港)が複数の顧客に対し、外国為替証拠金(FX)取引で生じた損失を補填していた疑いのあることが5日、市場関係者の話で分かった。証券取引等監視委員会は金融商品取引法違反(損失補填等の禁止)の疑いで同日午前、同社本社など関係先の強制調査に乗り出した。近年の証券業界で損失補填の疑いが明らかになるのは極めて異例。―2019/2/5 11:00 日本経済新聞 電子版
EUではマイナス残高保護が必須とされているのに対し、日本ではマイナス残高保護をしてはいけないという法律があります。我々トレーダーとしては少しやるせない気持ちが残ってしまいますね…。
ゼロカットシステムについての詳細は、こちらの記事でまとめています。
充実した3つボーナスが魅力的
XMには3つのボーナスがあります。
- 口座開設ボーナス(3000円)
- 入金ボーナス(累計50万円)※
- XMポイント(取引するたびにもらえる)※
※XM Zero口座は対象外
国内の業者では、過剰な投機を避けるためボーナスはあまり提供されていません。例えば、LIONFXの食品キャンペーンなどは一般的に広く人気ですが、お金を配布する業者はほとんどないでしょう。
XMはボーナスが豪華なことでも有名なブローカーです。初回入金額が5万円でも、倍の10万円を証拠金として取引に利用できます。いきなり高額入金は不安という方であっても、手軽に海外FXを始められます。
ボーナスについての詳細は、こちらの記事にまとめています。