HotForexのコピートレードを実際に使って自動売買EAと比較してみました

HotForexのコピートレードを実際に使って自動売買EAと比較してみました

2018年、HotForexは「コピートレード」という新しいサービスの提供を開始しました。

普段、私は自動売買EAを使ってトレードをしているのですが、実績や状況を見極めて自動売買EAを入れ替えたり、VPS(仮想専用サーバー:Virtual Private Server )を運用したりする必要があるなど様々な手間がかかっています。

良い自動売買EAが見つからない、とは言っても裁量トレードも時間が無くてできない…と悩んでいる方は意外と多いと思います。HotForexのコピートレードとは「優秀なトレーダーのトレードをコピーして、利益を得る方法」のことです。

今回の記事では、次の3つに注目して考えていきます。

今回の注目ポイント
  • コピートレードって、どんな仕組み?自動売買とは何が違う?
  • HotForexをおすすめする5つの理由
  • 実際にコピートレードを始める具体的な3つの手順

ストラテジーを提供するトレーダーが利益を出せば、フォローするトレーダーも連動して利益が出るという仕組みになっています。もし利益が出れば、そのうちの何割か()をストラテジートレーダーに支払います。

コピートレードを提供する海外FX業者はいくつかありますが、日本語サポートが充実しており、ストラテジー(コピートレードを提供しているプロトレーダーの数)も800名以上も登録しているHotForexを紹介したいと思います。

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HotForexのコピートレードはこんな方におすすめ
  • 自分で行う裁量トレードがうまくいかない
  • 自分でトレードを行う時間がない
  • 自動売買では利益が出ていない
  • 気軽にコピートレードを始めてみたい

まずは、コピートレードがなぜ注目を集めているのか、どんな仕組みなのかについて紹介していきたいと思います。

補足

  • 記事内の用語について ・・・ この記事では、ストラテジーを提供するトレーダーを「ストラテジートレーダー」、フォローするトレーダーを「フォロートレーダー」と表記します。ただし、一般的にこのような名称はありません。
  • )支払手数料について ・・・ 手数料は、各ストラテジートレーダーによって異なっています。HotForexの場合、支払手数料の最大は50%となっています。

コピートレードが気になったので調べてみました

コピートレードが注目を集めている3つの理由

コピートレードは別名「ソーシャルトレード」とも呼ばれており、最近になって特に注目されるようになってきました。これはインターネット技術の進歩によって、世界中にいる優秀なストラテジートレーダーのトレードを瞬時にコピーする(※2)ことが可能になったからだと推測しています。

コピートレードが人気になっている理由として考えられるのは、以下の3つです。

 

理由1 裁量トレードなのでファンダメンタルの変化に対応できる

コピートレードの最大のメリットは、ファンダメンタルの変化に対応できることだと思います。トレードするのは実際のプロトレーダーなので、ファンダメンタルも分析可能です。

例えば、地政学的リスクの上昇(中東地域など)、経済指標の悪化によるトレンド転換などファンダメンタルは日々変化しています。システムトレードでは、EAを止めることによって対応しなければいけません。

理由2 VPSや自前のサーバーを使う必要がない

コピートレードでは、VPSをレンタルしたり自前でサーバーを用意する必要はありません。ストラテジートレーダーとフォロートレーダーの口座はベンダー(※3)のサーバー内で関連付けされています。ですので、常時PCを起動させる必要はありません。ストラテジートレーダーのシグナルをフォローすれば、利益が出るのを待つだけです。

理由3 普段しない手法・通貨ペア・CFDで利益を狙える

コピートレードを提供するストラテジートレーダーは、様々な手法を使います。スイングトレードなど長期目線のトレーダーや短期で利益を稼ぐトレーダー、金などCFDを主に取引するトレーダーなどです。いずれにしても、ストラテジートレーダーの数だけポートフォリオがあるということになります。

コピートレードには、いつもは自分が行わない手法で利益を狙えるというメリットがあります。後の章でも説明しますが、ポートフォリオがたくさんあるので、リスクを分散することができるのも良いポイントです。

補足

※2 ・・・ コピーすることを「フォローする」とも表現します。
※3 ・・・ ベンダーとは、供給元という意味。ここではMT4・MT5(メタクォーツ社)、Zulu Trader、myfxbookなどコピートレードを提供するプラットフォームの運営会社を示しています。ここにはHot Forexも含まれています。

コピートレードの流れ

コピートレードの流れを紹介していきたいと思います。冒頭でも紹介しましたが、コピートレードは、ストラテジートレーダーの口座とフォロートレーダーの口座を紐付けして利益を得るという仕組みです。

コピートレードの流れは以下のとおりです。

  1. 売買実績やトレードの傾向を見て、優秀なトレーダーを見極める
  2. 優秀なストラテジートレーダーをフォローする
  3. ストラテジートレーダー(※1)とフォロートレーダーの資産額の割合でポジション量が決まる(自動)
  4. 同じ位置でエントリーする(自動)
  5. 同じ位置で決済する(自動)
  6. ストラテジートレーダーに手数料を支払う(自動)

 

ストラテジートレーダーの口座にプラットフォームのサーバー内で連動する

ストラテジートレーダーは実績のあるトレーダーなので、運用している証拠金も他の人より豊富であることが多いと思います。ここで頭に浮かんでくるのが、「資金量の違うストラテジートレーダーと同じだけ証拠金を用意しなければいけないのか」という疑問です。

結論から言うと、最小証拠金の制限はありますが、同じ証拠金を用意する必要はありません。自動で割合が計算されて、ポジション量が算出されるからです。

 

ストラテジートレーダーに対する証拠金の割合でフォロートレーダーのポジション量が決定される

 

例)ストラテジートレーダー 証拠金100万円 ポジション量10.0 Lot(100万通貨)
  • Aさん 証拠金 50万円 → 100万円の1/2なのでポジション量は 5.0 Lot(50万通貨)
  • Bさん 証拠金 10万円 → 100万円の1/10なのでポジション量は 0.1 Lot(10万通貨)
  • Cさん 証拠金 5万円 → 100万円の1/20なのでポジション量は 0.5 Lot(5万通貨)

上記の例のように、ストラテジートレーダーの証拠金に対するフォロートレーダーの証拠金の割合でポジション量は自動的に調整されます

コピートレードと自動売買EAを比較してみました

ここからは、システムトレード(自動売買EA)とコピートレードの違いに注目していきたいと思います。まずは簡単に自動売買EAについて紹介します。

自動売買EAとは

自動売買とは、「あらかじめ売買ルールをプログラムし、機械的にトレードする方法」です。

別名「システムトレード」とも呼ばれています。MT4がリリースされた2005年ごろから徐々に人気が高まりました。当時、個人投資家が自動売買に挑戦するのはハードルが高かったのですが、MT4がリリースされたことで取り組みやすくなりました。

システムトレードのプラットフォーム
  • MT4(MT5)  ・・・ 自分でEAプログラム・インジケーターが作成可能
  • ミラートレード ・・・ 自動売買ストラテジーから選ぶだけだが、具体的な売買ロジックが非公開

自動売買EAの強みと弱点について

  • 自動売買の強み ・・・ 感情を除いた機械的なトレードができる
  • 自動売買の弱み ・・・ イベントリスクやファンダメンタルの変化に対応できない

海外FX業者でトレードするのであれば、ほとんどの場合、MT4(MT5)でEAを運用させることになります。自動売買の最大の強みは「感情を除いたトレードができる」という点です。

自動売買の弱みとなるのは、ファンダメンタルの微妙な変化やイベントリスクに自動で対応できないということです。「少し前までは利益が出ていたが、直近のトレードはほとんど損になってしまう…」ということも生じるのです。実際に私も定期的にEAの組み換えや微調整をして対処しています。

コピートレード VS 自動売買EA

コピートレードと自動売買の比較

 コピートレード自動売買EA
ストラテジーの多さプラットフォームによって異なる。

(コピーするストラテジーの数が制限される場合もある)
インターネットやMT4・MT5などで多く配布されている。
(有料版を含む)
ファンダメンタル分析対応可能であるが、完ぺきではない。手動で調整する必要がある。
感情感情が入る可能性がある。機械的にトレードを実行できる。
イベントリスク対応可能

(ストラテジーによって異なる)
対応不可

(EAを手動で止める必要がある)
VPS・レンタルサーバー原則必要なし原則必要
費用利益が出た場合のみ手数料を払う仕組みのプラットフォームもある。無料版・有料版ともに豊富にあるが、有料版の方が品質は良いと思われる。

(無料版は試用品であることが多い)

どちらも強み・弱点があるので、自分のタイプに合った方を選んでみてください。私のおすすめは、分散投資です。資金をすべてどちらかに傾けるのではなく、自動売買も行いながらコピートレードもするというように、リスクを分散するのが良いと思います。

HotForexのコピートレードをおすすめする5つの理由

初めてコピートレードをする方にとって、コピートレードのプラットフォームの中ではHotForex が最も挑戦しやすいのではないかと思います。その5つの理由を紹介していきます。

プラットフォームが同じなので、タイムラグがほとんど無い

HotForex のコピートレードの強みは、HotForex独自のプラットフォームを提供しているという点です。TitanFXやTickmillは独自のプラットフォームではなく、第三者サービスが運営しているコピートレードプラットフォームを利用するという仕組みです。

Titan FXとHotForexを比較してみます。TitanFXが提供しているコピートレードはZulu Tradeという第三者サービスです。

注意

この例では、ストラテジートレーダーが別の海外FX業者(TitanFX以外)を利用していると仮定します。

TitanFX
  1. ストラテジートレーダーが売買をする
  2. 注文情報がストラテジートレーダーの海外FX業者サーバーからZulu Tradeのサーバーに流れる
  3. Zulu TradeのサーバーからTitan FXのサーバーへ注文情報が転送される
  4. Titan FXのフォロートレーダーの口座に注文指示が出される
  5. フォロートレーダーの口座でコピートレードが実行される
HotForex
  1. Hot Forexのストラテジートレーダーが売買する
  2. Hot Forexのサーバーに注文が出される
  3. フォロートレーダーの口座に注文指示が出される
  4. コピートレードが実行される

コピートレードでは、スキャルピングなどの短期売買になるほどタイムラグが発生しやすくなります。特にサーバー間の地理的な距離が離れるほど確率は高まるでしょう。また、どこか1つのサーバーが機能しなくなってしまっても、コピートレードの注文が正常に処理されないなどのリスクがあります。

一方、HotForexのコピートレードは同じサーバー内で処理が実行されますので、ほとんどタイムラグは発生しません。仮にサーバー障害が起こってしまっても、同じHotForex内なので迅速な対応が期待できます

ストラテジー提供者が800名以上&厳しい審査

HotForexのストラテジートレーダー()は800名程度登録されています。ストラテジー登録のためにはトレード実績をHotForexに提出して審査を通過しなければいけませんが、審査も中々厳しいようです。ちなみに、管理画面上でどれぐらいの実績が出ているのか、ドローダウンやトレード手法の詳細を閲覧できます。(英語のみ)

補足

HotForexではストラテジーを提供するトレーダーを「ストラテジープロバイダー」と表記していますが、この記事内の「ストラテジートレーダー」と同じ意味です。

PCの電源を切ってもトレードは継続される

HotForexのコピートレードはPCの電源を切っても大丈夫です。VPSや自前サーバーのようにPCの電源を付けっぱなしにする必要はありません。ストラテジートレーダーを選べば、後は自動的に処理が行われますので、ほかは特に何もする必要はありません。

ただし、過去のパフォーマンスがそのまま保証されるわけではないので、ときどき確認してみるのがおすすめです。(実際に私もコピートレードをしていますが、何度かストラテジートレーダーを変更しています。)

利益が出た場合のみ手数料を払う

HotForexで提供されているストラテジートレーダーに手数料を支払うのは「利益が出た場合のみです。利益の何割かを手数料として支払うのですが、損失になった場合は一切のコピー手数料は掛かりません。有料版自動売買EAの場合、当たり前ですが、損益にかかわらず購入費用が発生します。VPSの稼働費用なども発生するという弱みもあります。

日本語サポートが充実している

HotForexの日本語ライブチャットサービスがそのまま利用できますので、何か不明点があった場合に対応してくれます。一部は英語のままになっているページもありますので、分からないときは積極的に利用しましょう。

ライブチャットサービス 日本時間 15:30 ~ 24:00

実際にストラテジーで資金運用してみた結果

実際に運用したコピートレード口座の履歴(一部)です。私は順張りトレードが多いので、あえて逆張りストラテジーを選択しました。裁量とコピーが半分という感じです。

手数料が徴収されている

これは好みの問題かもしれませんが、エントリーだけは任せて決済は裁量で行うというのもいいかもしれません。ただ、自動売買のように機械的ではないので、イベントリスクに対応するという安心感がやはり違いました。

HotForexでコピートレードを行うには

以降は、 HotForexスターターガイド(日本語版)を基に作成しています。(PDFのキャッシュファイル

注意

ここでは、ストラテジーの選び方から実際の始め方までを解説しています。口座開設の方法などは、上記のスターターガイドを参照してください(19ページ: 7.HFCOPYについて を参照)

条件を絞りストラテジーを選択する

Show Filters」をクリックすると、条件選択ができるようになります。利益や最大ドローダウンなどの条件に加えて、フォロー人数や「Stability Score」を選べます。

  • フォロー人数 ・・・ フォロー数が多いほど、多くのトレーダーが実際にフォローしている。
  • Stability Score ・・・ 5段階に分類されており、1に近いほど安定していることを示す。

ストラテジーリストには、ストラテジーの概要と成績表が記載されています。

ストラテジーの詳細を確認してみる

上記の図の中で、成績が良くドローダウンが低く、さらにStability Scoreも良い「Q-Robot」を見てみましょう。

一時期ドローダウンがありますが、10%以内なので見逃します。全体的には緩やかな右肩カーブを描いていますね。残念ながら、ページ全体は日本語に対応していませんので、Google翻訳などで対応するしかありません。基本的にトレード方針などは英語ですが、このストラテジーではスペイン語で記載されているようです。

画面をスクロールすると、過去のトレード傾向を分析できます。このストラテジートレーダーは、ユーロ円で主に取引をするようです。過去の95.4%でユーロ円をトレードしています。

ストラテジーを選択するポイント

  • ドローダウンが少ないものを選ぶ
  • 最近の取引履歴を確認する
  • 利益が緩やかな右肩上がりになっているかを確認する

自動売買EAの選び方と似ている部分がありますが、基本的にはドローダウンの低いストラテジーを選ぶ方が無難だと思います。また、損益が乱高下しているストラテジーも要注意です。利益率が高いストラテジーの中には損益が乱高下しているものもあります。自分が許容できるリスクにあったストラテジーを選びます。

コピートレード以外で取引をしている方は、なるべく分散投資になるようなストラテジーを選ぶことをおすすめします。つまり、普段なら自分が取引をしないような通貨ペアを主にトレードするストラテジーなどです。

フォローと設定の仕方

ストラテジー名の横に記載されている「Follow」をクリックしましょう。

以下の画面が表示されますので、下記の説明に従って設定をします。

Choose Follower Account フォローするアカウントのID番号です。
Amount(USD)to be added under Strategy 運用をする金額
Choose Volume Allocation トレードのコピー比率です。100%を選ぶと証拠金に対して同じ比率でトレードをコピーします。
Choose Rescue Level  保護される証拠金の割合です。損失が選択したレベルまで達すると自動的に取引を全てクローズし証拠金 はmyWalletに自動的に移動されます。
 Copy minimum Volume 0.01 下記の説明をよく読んでいただき「はい」「いいえ」を選択してください。
Copy minimum Volume 0.01とは

例1:ストラテジープロバイダーが0.15 lotのポジションをオープンすると、フォロワーアカウントは 0.03 lot  (0.15*0.26=0.039=0.03) のポジションをコピーします。この場合は、最少取引数量である0.01 lot を超えているので取引が成立します。

例2:しかし、ストラテジープロバイダーが0.03ロットのポジションをオープンしたとき、フォロワーアカウントで開かれるポジションサイズは 0.01 (0.03*0.26=0.0078=0.00) の最小金額を下回ります。その場合は取引が成立しないことになります。

例2において、Copy Minimum Volume 0.01項目にてドロップダウンメニューから「はい」を選択すると、 通常では取引が成立しない場合でも最小額0.01でフォロワーアカウントにコピーすることができます。

同じく例2において、Copy Minimum Volume 0.01項目にてドロップダウンメニューから「いいえ」を選択 すると、通常のコピー比率計算システムが作動し、取引は成立しません。

必要項目を選択していただき「start following」をクリックしてください。この時、MT4のログイン情報が表示されますので必ず保管してください。 (メールでも送信されます)

ちなみに、実際に上記の「Q-Robot」をコピー運用してみた結果がこちらです。

含み損が2日続きましたが、最終的には利益で終わっています。リスクと収益のPF(プロフィットファクター)が厳しかったので、すでに別のシグナルと入れ替えましたが、利益を少しでも得たいとなれば、高い確率でシグナルが見つかると感じました。

やるなら分散投資のポートフォリオにした方がいい

HotForexのコピートレードについて紹介しましたが、自動売買EAが駄目というわけではありません。自動売買だけではなく、コピートレードも併用するのが良いのではないかと私は考えています。ただし、コピートレードは他のトレーダーの裁量取引が前提なので、自分で検証して改良していくことはできません。

実際に過去には、私が利用していたストラテジートレーダーの1人も平常心を失ってしまったのか分かりませんが、通常の数十倍のポジションでトレードしたことがありました。当然、私の口座(資金は2万円程度)も強制ロスカットになってしまったという苦い経験もあります。このようにコピートレードも完璧ではありません。

タイプにもよりますが、自動売買EAとコピートレード、できる方は裁量トレードを組み合わせてリスクを分散させるのが一番おすすめです。

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この記事を書いた人

情報収集が好きなサラリーマンです。主にEAを使ったFX自動売買や裁量トレードを行っています。ハイレバレッジと追証なし(ゼロカット)の環境を求めて海外FXに移行&海外に移住。今ではもっぱら海外のブローカーを使いまくっています。実体験を基に、信用できる情報発信ブログを目指していきます。